第56回全国高校総合体育大会(北東北インターハイ)NO.4

8月5日(金)
早いもので盛岡に来てから、今日で5日目になる。
6:00 ホテルで朝食をとる。
7:50 昨日と同じ盛岡商業高校に向けて出発する。
8:20 到着。弓道場まで歩いて行くと、すでに何校か来ていた。


今日は、いよいよ団体予選が行われる日である。
 9:00開始が女子団体予選。
12:00開始が男子団体予選。
昨年度と男女が入れ替わる。
崇徳の立順は42番なので、14:00ごろの試合になる。
試合まで、かなりの時間がある。








いつもと同じように準備をしてから、的前練習を始めた。
しばらくしてから、
アクシデント発生。
二番の吉村が顔を歪めながら私の所に来て、
両腕から背中にかけて痛みが走ったと申し出た。
すぐに、両上腕部にテーピングをして、
痛みを抑えるスプレーを吹きかけて応急処置を行う。
そうして吉村にゆっくりと弓を引かせる。
確認すると、なんとかいけそうだという。
ここからは、吉村につきっきりで様子をみていく。


12:00に盛岡商業を出発して、試合会場の駐車場に12:30到着。
弓具を持って、直接練習会場の武道館弓道場に向かう。
そこで、再度練習を行い、最後の調整をする。
吉村が不安であったが、なんとかやれるのではないかと送り出した。


◆団体予選
13:30招集。
14:00に入場。
前の試合が終わり、間もなくして、
進行係の「起立!はじめ!」の合図で、崇徳の予選が始まった。









開始早々、大前がいきなり外す。
2番の吉村は痛みがひどいのか、いつものように弓が引けていない。
あーっ、滑走させてしまった。
3番の中嶌も外す。
【×××】×が3つ並ぶ。
落前の竹政と落の枡本が入れて、なんとか次に繋げる。
1射目【×××○○】

2射目に入ってからも、大前の堀がまた外す。
いったいどうなっているのか!
続く吉村は、また滑走。顔を歪めている。
3番の中嶌が何とか的中させる。さあこの調子でと思ったところが、
今度は、落前の竹政が外す。落の枡本は入れる。
2射目【××○×○】
前半の10射が終わり、わずかに4中。

後半で、挽回しないと、決勝に残れない。
3射目に入って、大前の堀がやっと的中させる。
しかし、吉村は、また滑走。
その後の3人が的中させ、望みを繋げる。
3射目【○×○○○】

最後の矢。4射目に入って、大前が的中。
次の吉村が、最後の意地を見せる。
苦痛で顔を歪めながらも、歯を食いしばって的中させる。
思わず「よーし!」と大きな声援を送る。
中嶌も入れて、後、2本詰めれば、当確ラインに達する。
ところが、落前の竹政が外してしまう。
最後の落が入れる。落は皆中。「枡本―ッ、本当によくやった。」
4射目【○○○×○】
後半は8中で、計12中という結果であった。

堀  ××○○
吉村 ×××○
中嶌 ×○○○
竹政 ○×○×
枡本 ○○○○

団体予選が終わり、まもなくして
予選通過ラインは11中になったという報せを受ける。
なんとか、決勝進出を決める。

最悪の状態に陥っても、最後まで諦めずに、一生懸命に弓を引いた
そういうみんなに勝運が備わったんだと一人目頭を熱くした。

この後、抽選会が行われ、決勝トーナメント1回戦の相手が決まる。
予選2位通過の延岡学園であった。

終了後、すぐに吉村を病院に連れていったところ、軽い肉離れと診断された。




























◆個人決勝

15:00から女子個人決勝が始まる。
男子はその後になるので、16:00ごろの開始になると読む。
堀を少し休ませて、練習会場で調整する。
広島県では、女子で皆実の中下奈美選手が残っていたが、
○×と決勝の2本目で終わる。
しかし、ここまで残ったのは、わずか15人(96人中)。
立派な成績である。

中下奈美(広島皆実)


女子の決勝戦の終了前に、招集がかかる。
立ち順の早い選手は、長時間待たされる。

16:00過ぎに男子が始まった。
堀は1立ち目の第2射場の4番であった。
試合前の調整はうまくいったが、
試合では1本目を外してしまった。
本来の力が出せないまま終わる。
無念であったと思う。

明日の、団体決勝トーナメントに向けて
気持ちを切り替えるには、しばらく時間を要した。







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