第64回国体中国ブロック大会・第3話

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8月20日(木)18時30分に出雲市のホテル東横インに到着する。

     倉敷市から、およそ3時間かかった。

     到着して、すぐに近くのそば屋さんに入り、出雲蕎麦を味わう。

     遠征先で、その地元の名物を食するのが、一つの楽しみでもある。





    今年のミニ国体の試合会場は、なんと「出雲ドーム」。

    見てびっくり! ひろーいドームの中に、遠的競技場と近的競技場の両方が設置されている。

    見上げると、まるで《SF映画のセット》を思わせるような光景である。

    しかし、〈地上の人工芝の緑色〉と〈天上のドームの白色〉がまぶしく、特に遠的の的が見づらい。

    ドームの照明をつけても、その見づらさは変わらず、矢所がなかなか判別しにくい







 













 

















広島県少年男子は、昨年に続き、2年続けての『崇徳単独チーム』。

昨年同様、今年も、是が非でもミニ国体(中国ブロック大会)を突破し、

本国体の新潟に駒を進めていくんだという強い決意で臨む。

倉敷の合宿から好調を維持して出雲入りをしてきた3人である。

(立順は「1、鳥取」、「2、島根」、「3、岡山」、「4、広島」、「5、山口」と、

今年から抽選で立ち順が決められた。)




8月22日(土)

公開練習が9時から行われた。

この日も、広島県の3人の選手は普段通りの練習に心がける。







8月23日(日)


いよいよミニ国体当日の朝を迎えた。ミニ国体は少年男子からスタートするので、

ホテルで早めに朝食を取り、7時30分に出発し、7時40分には会場に到着。

いつもの体操を行い、素引き・素振り、巻わらを行う。

今まで何度もシュミレーションしてやってきた。

9時10分前に控えに座る。まもなくして競技が開始された。

的中する度に「ヨーシ!」という声援と拍手が、場内に響き渡る。反響しているのであろう。

1立ち目が終わった。

1番立ちの鳥取県は52点、2番立ちの島根県は40点。


「起立!始め!」

「選手を紹介します。第1射場 岡山県 1の立ち…」 といつものアナウンスが

場内に放送される。

その放送が終わるか終わらないうちに、恒松の1本目の矢が的に飛んいった。

直後「よーし!」という声援が響き渡る。「いつもの、赤色から入った。よーし!」と

私も内心叫ぶ。すぐに、福原の矢が的に付き刺さった。「黄色だ!よーし!」

ペースの速い崇徳は、この後もすぐに佐々木が矢を放つ。

放物線を描いて飛んでいった矢は「赤色」に刺さる。「赤・黄・赤」の得点表示に、

広島県の応援団は大いに盛り上がる。上々のスタートが切れた。 

やや緊張気味の恒松の2本目は、いつもより早く(縦横十文字の形が安定する前に)

放れていき、的中心を外し「黒色」に刺さる。しかし、遠的を得意とする福原は2本目を

「赤色」に的中させて、また応援団は大いに盛り上がる。佐々木もなんとか「黒色」に的中。

いつもの80点超えのペースで前半終える。

後半は赤色・黄色に嫌われたのか、得点が伸び悩む。

結果は、74点。

80点は超えなかったものの悪い結果ではなかった。

前射場の岡山県を見ると73点を出していた。

遠的競技1回戦は以下の成績となり、

広島県は、暫定1位となる。ただし、2位との差はわずかに1点。


     
少年男子 ◎遠的競技 1回戦◎
広島県 岡山県 山口県 鳥取県 島根県
恒  松  9  5  7  7  28点  74点  73点  59点  52点  40点
福  原 10  9  5  0  24点
佐々木  9  5  3  5  22点






少年男子が終わるとすぐに、少年女子の競技が始まった。

昨日までの広島県少年女子チームは、遠近ともになかなか調子が上がらず、

厳しいのではないかと思われていた。

しかし、大前の上田の1本目の矢が「赤色」に突き刺さる。みんな大きな声で「よーし!」と

声援を送る。次の古本も「青色」に刺さり、落ちの玉木も「赤色」に刺さる。

驚きとともに大きな声で声援を送る。

1本目から的中心に矢が集まった。

勢いに乗った少年女子の3人は、なんと88点という高得点をはじき出す。

まさに、ミラクルである。


少年女子 ◎遠的競技 1回戦◎
広島県 鳥取県 山口県 島根県 岡山県
上 田  9  7  7  7  30点  88点  63点  48点  32点  11点
古 本  7  9  5  0  21点
玉 木  9  9 10  9  37点




いて成年男子が行われた。広島県の勢いは止まらない。

大前の宗内が1本目を外したものの尻上がりに的中心に矢が集まり、76点を出す。

少年男子と同じく、島根県とはわずかに1点差で暫定1位。


成年男子 ◎遠的競技 1回戦◎
広島県 島根県 岡山県 鳥取県 山口県
宗 内  0  7 10  9  26点  76点  75点  65点  62点  58点
伊 藤  5  7  9  5  28点
町 屋  5  3  7  7  22点





最後に行われたのは成年女子。広島県の3人は調子が上がらず23点にとどまる。

成年女子 ◎遠的競技 1回戦◎
広島県 山口県 岡山県 鳥取県 島根県
小 川  3  0  7  3  13点  23点  88点  47点  46点  44点
角 谷  0  7  0  0   7点
 0  0  3  0   3点



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