トキめき!新潟 
第64回国民体育大会第5話

9月28日(月)

昨日と同様、6時30分朝食、 7時00分ホテルを出発。
今日は、遠的競技。
少年女子が9時から、少年男子が11時35分から行われる。

試合会場の周辺に近づくに連れて、木々が大きく揺れているのが目に入ってきた。
今日は、昨日とは打って変わり、風が強く吹き下ろしている。

すでに練習会場付近は、昨日と同様、少年女子の選手でごった返している。
練習会場で少年女子の飛んでいく矢を見ていると、
右から左へ矢が流されているのがはっきりと肉眼で確認できる。
弓力によって個人差はあるが、的前で30センチから50センチは流されているようだ。
なかには、上から風に抑えつけられるようにして下へ飛んでいく矢もあった。
まだ、試合が始まっていなかったので、
そっと、試合会場に行き、的場と矢道に立って、風を確かめてみると、
第1射場は観客席のテントが風止めの役割を果たし、練習会場ほどの強さはなかった。
ただ、上空とは違い、的場付近は風は弱めながらも、舞っているようであった。
しかし、第2射場は、観客席から離れている分だけ、風の影響を強く受けそうである。

9時00分から少年女子の遠的競技の予選が始まった。
少年男子は9時ごろから練習ができるようになった。

間もなくして、広島県少年女子の1回目の得点情報が入ってきた。
第1回目の予選得点が、88点!
強く風が吹き荒れる中、ミニ国体の時と同じ得点をたたき出す。
ずっと、練習を見てきているだけに、その神がかりぶりには驚かされる。
2回目も55点を出し、合計143点で予選を第1位で通過する。
決勝トーナメント1回戦は埼玉と対戦。53点対44点で、準決勝進出。
準決勝では奈良と対戦し、59点対52点で敗れたものの、
第4位入賞を果たす。



少年男子の試合が11時35分から始まった。
招集のかかるぎりぎりまで、練習会場で調整をする。
射形が安定し、矢も中心付近に集まるようになった。

招集場所に移動する。
間もなくして試合が始まった。
「大前」の放った矢の1本目は、青色の7点から入った。
観客席から「よーし !」という大きな声が聞こえてきた。
続く「中」は黒色。「落ち」は青色。順調に進む。
一手を皆中させて計38点という、いつものペースで得点を重ねていく。
しかし、後半は得点が伸びず、11中したものの、61点に終わる。
他県も高得点の県は少なく、まだ十分に可能性は残っていた。
予選の2回目に望みをつなぐ。
1時間後に、2回目が始まった。
2立ち目も、伸びにやや欠け、的中心に矢が集まらず、青・黒・白に。
結果は58点という低い得点に終わり、合計119点。
惜しくも予選9位で、決勝に駒を進めることができなかった。





・・・試合会場の控え室で「茶山」と久しぶりに再会する。
「茶山」は平成12年3月卒業の崇弓会44期生。
春季合宿では、一日100射90中前後を的中させていたと記憶する。
私をはじめて、団体で平成11年の全国選抜大会へ連れて行ってくれたときの選手。
明治大学時代は、1年生から4年生までの出場した全ての試合で、その全てを的中。
試合では、1本も外さなかったという伝説を、大学時代に残した。
「技術」はもちろんのこと「勝負強さ」を併せ持った卒業生であった。
今は、社会人として愛知県の成年男子の選手の「中」として、本大会に出場。
選手層の厚い愛知県で国体選手に選ばれるのは、大変なことと推測する。
礼儀正しく、申し分のない好青年に。
更に、こうして活躍している姿を目にし、大変に嬉しく、目頭に熱いものを感じた・・・。





3時00分から成年男子の近的予選が始まる。
広島県は1回目が10中、2回目は12中(皆中)を出し、計22中で予選を通過。
翌日の決勝トーナメントで1回戦は長野県と対戦し11対10で、準決勝進出。
準決勝では愛媛に9対8で敗れる。
第4位入賞を果たす。







広島県選手団

山口(沼田)・上田(広島工)、古本(呉商)、玉木(沼田)、葉名(広島工)、河合(呉商)、笠岡(崇徳)

恒松(崇徳)、宗内(成男)、町屋(成男)、福原(崇徳)、佐々木(崇徳)、山本(広島工)